続・溺愛協奏曲  蓮と莉子の甘々な日々
そんなクリスマスも年末もあっという間に過ぎ去ると・・・


あたしは久しぶりに帰国したお父さんと水入らずでお正月を過ごした




お父さんはあたしの様子が変だということを感じ取っているのかいない間のことを無性に聞きたがった



それも根掘り葉掘り・・・・




何にもなかったよ、そう話したけどお父さんは怪訝な表情を浮かべていた




でもどうしても言えないことがある



お父さんには蓮の赤ちゃんを流産してしまったことはどうしても言えなかった



お父さんがどんな反応をするかわかってたし・・・・




蓮のことは決して話そうとはしないお父さんに聞きたいことは山ほどあったけどあたしは言葉を呑み込んだ




あたしは受験も間近にせまっていたから必死で頭を切り替えようとして勉強にいそしむ



そんなあたしをお父さんが不安げな顏で見ていたなんて露知らず




あたしは年明けに栄養士になるべく入学試験に挑んだ



自信はなかったけど今までにないくらい勉強したから妙な達成感があって・・・



「でも、もし落ちたら・・・・あたしどうしよう」




不安な気持ちで一杯なまま合格発表を日々待ちわびていた




そんな中、あたしの気持ちを揺るがす一言をお父さんは事もなげに告げた



それは晩御飯の食器を片づけている最中のこと



「莉子・・・・蓮の奴今月下旬に日本に帰って来るぞ「・・・・・・へ?」」



身体が凍りついたように固まって・・・・思考がゼロになる


嫌ってほどどきどきしている自分がそこにいた






















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