続・溺愛協奏曲  蓮と莉子の甘々な日々
「あっあの普通に歩けますから大丈夫です!降ろしてください!重いですよね?」



「全然大丈夫です!むしろ軽すぎる位ですよ莉子さんちゃんと飯食ってます?そんなことより若が痺れ切らして待ちくたびれてるんで少し走りますよ」



スキンヘッドの組員さんはあたしを抱えたまま猛然と走り出した



道行く人は何事かとあたしを抱えて走る組員さんを見つめている



そうだよね・・・・ヤクザさんに普通の女子高生が抱えられて走ってるなんてちょっと見られない光景かも




あたしは周りをなるべく見ない様にして俯いたままそっと目を閉じた



蓮と比呂美さんの姿を見て思わず逃げ出したあたし



そんなあたしを見て蓮はどう思っただろう



嫌な女に見えたかな・・・?



悲しい女に見えたかな?



蓮の瞳にどう映ったのかはわからないけどあたしを探しているんだとしたら話をしなきゃいけない



比呂美さんとのことも、すべて決着を付けなくちゃいけない



そうしなければ前には進めないんだ



もし、蓮に別れを切り出されたら・・・・



あたしは冷静でいられるかな



そんなことを考えていたらかなり走った為と心地よい振動もあってあたしは夢の中へ



どこか遠くで蓮の声が聞こえたような気がした

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