続・溺愛協奏曲  蓮と莉子の甘々な日々
「ごめんね・・・・だって二人の姿見た時は本当にお似合いだったし、正直言って凄いショックだった、気が付いたら二人の前から逃げ出してた・・・・ごめんなさい」




あたしはふたりに謝ると比呂美さんはいいのよ~気にしてないから~なんて言いながらあたしの肩をポンと叩いてくれた




蓮はそっと抱きしめるといつの間にか泣き出したあたしの背中をずっとさすってくれていた




そんな蓮の優しさが身に染みてあたしの心にじんわり伝わってくる




そんな蓮にもうひとつあたしは謝らなくちゃいけないことがあるんだ




話さなくちゃいけないよね・・・・




天国に逝ってしまったあたし達の赤ちゃんのことを・・・・




蓮のシャツをぎゅっと掴んでそっと見上げると穏やかな顔であたしを見つめる愛おしい人




赤ちゃんを守れなかった母親のあたしを蓮は責めるかもしれない




罵倒するかもしれない・・・・でも覚悟を決めて蓮に話さなくちゃ天国の赤ちゃんも浮かばれない




せめてあなたにはこんな素敵な父親がいたってことを知って欲しいから・・・・




「蓮・・・・あのね「おや、莉子ちゃんじゃないか」」




あたしが蓮に言葉を言いかけると誰かの言葉が重なった



振り向くと涼くんのお父さんが白衣姿のまま待合室に入ってきたところだった
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