続・溺愛協奏曲  蓮と莉子の甘々な日々
「蓮・・・あのねあたしの話聞いてくれる?」



「ん・・・・?話?」



「蓮は本当だったら今頃・・・・息子か娘を抱けていたかもしれないの」



「は・・・・?それ、どういうことだ」



蓮は自分の胸に寄り添ったままのあたしの肩をぐいっと離す



話を聞き逃すまいと食い入るような瞳であたしを見つめていた



「蓮がアメリカに行ってすぐ・・・・妊娠してることがわかって・・・」



「妊娠?!莉子、お前!・・・」



「茜ちゃんとか涼くんとか近しい人にしか言ってないの・・・でも、学校のこともあるし理事長である蓮のお父さんに相談しようとした矢先、運悪く流産しちゃって・・・」



「・・・・・・」



「ひっく・・・・ご、ごめんなさい!あたし、蓮とは一切連絡をとらないってお父さんとの約束だったから言えなくて・・・ひっく・・・だけど、お腹の子がいれば離れててもずっと繋がっているような気がして凄く嬉しかった、帰国したとき赤ちゃんを見せた時の蓮の顔が浮かんで・・・・ひっく・・絶対・・ひっく産もうと思ってた・・・のに」



「莉子・・・・ごめん、俺が傍にいればそんな思い絶対させなかったのに」



そっと抱きしめて背中をさするように撫でてくれる蓮に涙が止まらなかった


あたしは涙ってこんなにあるのかって位泣いた



今まで我慢していた分思いのたけを全部泣いたっていってもいい位・・・



だから、泣き止んで落ち着いた頃には腫れたあたしの目を必死で冷やす蓮が居て話が終えた頃には心が洗われたような自分がいた
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