だんご虫ヒーロー。【番外編集】
祐と優が寝てからしばらく起きていたけど、0時になっても航さんは帰ってこなかった。
だからベッドに入って寝ようと思ったけど、中々眠れない。
航さんがいないダブルベッドで寝るのは、何日目なんだろう。
離婚してないけど、1人になった気分。
寂しくて溢れ出す涙。
すると部屋のドアが音をたてないように静かに開いた。
私は起きてるのがバレないように、寝たふりをする。
「……綾女、ただいま」
航さんの唇が頬に触れて、危うくピクッと反応しそうになった。
いつの間にかお風呂に入っていたらしく、航さんの手は暖かい。
航さんの手で涙を拭われる。
そしてベッドに入ってきた航さんが、私のお腹に手を回して後ろから抱き締めてきた。
「……ごめんな、綾女。寂しい思いさせて。
もうちょっと待ってくれ」
……え?もうちょっと待って?
それってどういう意味なの?
振り向いて聞こうとしたけど、その時既に眠気が襲ってきて、私はそのまま眠ってしまった。