だんご虫ヒーロー。【番外編集】
「…嬉しすぎて……涙止まらないよ、バカぁ……っ」
溢れる涙を袖で拭う。
でも嬉しくて自然と笑ってしまう。
すると航さんが私の隣に座って、唇で涙を掬う。
くすぐったいからやめさせようとしても、手を握られてしまってる。
そして私の唇へと降りてきた、航さんの唇。
私の王子様はいつも背伸びして見栄を張ってる。
私によく思われたいからって、そんなに無理しなくてもいいんだよ?
だって私はいつものあなたが好きだから。
でも、背伸びしてるあなたも好き。
ありがとう、航さん。
私も愛してるよ。
それから航さんはハンバーグを食べ、互いにケーキを食べさせ合った。
おじいちゃん、おばあちゃんになっても、こんな風にお祝いしようね?
今度は私が航さんを泣かせてみせるから、覚悟してて。
6回目の結婚記念日は、一生忘れないものになった。
番外編2 end