だんご虫ヒーロー。【番外編集】
りかと出会ったのは4年前。
俺はまだ新人警察官として勤務していた時だった。
「…おい!根元!」
「はい!なんでしょう?」
上司に大声で呼ばれ、すぐに上司の元に駆けつける。
「…お前この後暇だろ?
今、暴力行為をした少年3人が補導されている。
だが口を割らない。
そこでこの件をお前に任せようと思う。
俺はこの後予定があるから、頼んだぞ」
予定とは恐らく上司の上司との飲み会。
簡単に言えば仕事を押しつけて帰るんだろ?
新人の俺にはよく仕事を押しつけてくる、上司。
新人に仕事任せて自分は飲み会を楽しんでる。
人々を守るために警察官になったのに、この上司にはウンザリしていた。
俺の了承を得ることなく、上司は資料を俺に押しつけて帰って行った。
そんな上司にイライラしながらも、補導されている場所へと向かう。
暴力行為をした少年って言ってたな。
ということは高校生男子ってところか。
資料を見ずにそう思い込み、部屋のドアを開ける。