だんご虫ヒーロー。【番外編集】
「…それで!嘉子はどっちが好きなの!?」
「え?どっちが好きって……?」
分からずに首を傾げると、美帆は本日3回目のため息をついた。
そして私から離れて、椅子に座った。
「…それは祐さんと優さんに決まってるでしょ?
2人のどっちが好きなのって聞いてるの」
え、好き?私が?
あの2人のどちらかを?
「いやいやいやいや!それはないよ!
祐と優はただの幼馴染だし…!」
慌てて首を横に振って、同時に手も振る。
私を怪しむように目を細める、美帆。
なんだか心が読まれそうで怖い。
「ただの幼馴染なら、優さんは毎回のテスト勉強に付き合わないし、祐さんはあんな風に嫉妬したりしないでしょ。
あの2人は自分の気持ちを知ってるから、嘉子といるんじゃないの?」
その言い方、まるであの2人が私のこと好きみたいじゃん。
え、違うよね?
だって私達は小さい頃から一緒の幼馴染で、それで……えっと……