だんご虫ヒーロー。【番外編集】
「…おまっ、顔赤いぞ!やっぱ何かされたんだな!?何された!?」
何があったか追求されて、余計に恥ずかしくなる。
というか何があったのか祐に言う必要ないよね?
「べ、別に何もないよ!優は祐と比べて紳士的で優しいからね!」
「……あ?」
祐の癪に障ったっぽいけど、私の口は止まらない。
「祐の優しさ全部、優に持っていかれたんじゃない?
優はいつも勉強教えてくれて、私のことちゃんと見てくれる。
それなのに祐はバスケ出来ても、勉強出来ないからなー。
祐ももう少し優に似てたらきっとモテてた………」
モテてただろうね。
この言葉は祐にキスされたことで最後まで言えなかった。
いや、キスじゃない。
正確には口端の隣の頬にキスをされた。
背中には筋肉のついた祐の腕が回ってる。
もうちょっとで口に触れそうな頬へのキス。
いきなりのことでどうすることも出来ず固まる、私。