だんご虫ヒーロー。【番外編集】
雪菜ちゃんとの再会を終え、私達は結婚式の打ち合わせに入った。
お金は安めにしてもらい、式も大きなものじゃなくて身内だけでやるような小さなものにした。
そして今は式に着るウエディングドレスの試着。
「やっぱ白!ウエディングドレスは白だよ!」
「いやでもこのローズみたいな色もよくないか?」
「航さんは女の気持ち分かってない!
結婚式で着るのは白いウエディングドレスっていう女の夢があるんだから!」
あの、一応私と夕里の結婚式だよね?
なんで綾女と尾口先輩がドレスを選んでいるの?
もう苦笑いしか出てこない。
ガミガミ言ってる二人を置いといて、私はウエディングドレスを見て回る。
白のウエディングドレスが圧倒的に多いけど、少し色つきのドレスもある。
「…李ちゃんどう?気になったのあったら試着できるけど」
ドレスを見ていると雪菜ちゃんが顔を覗き込んできた。
気になるドレス、か……
「…なんかどれも若い子向けな感じがして、選ぶの苦労するよ」
雪菜ちゃんに苦笑いすると、雪菜ちゃんは首を横に振った。
「何言ってるの!李ちゃんだって若い子に負けないくらい肌綺麗なんだから!
とりあえずこれ着てみよ!手伝うから!」
雪菜ちゃんが選んだのは新作と書かれたドレス。
白くでも装飾のバラがほのかにピンクに染まっていて可愛らしい。
でもちょっと胸の谷間が見えそうなくらいの露出度で、抵抗がある。
私が抵抗する前に雪菜ちゃんと試着室に入ったため、仕方なく着ることに。