だんご虫ヒーロー。【番外編集】
それから結婚式の準備は順調に進んだ。
誘う人は決まってるけど雰囲気的にやってみたかったから、招待状も書いた。
夕里は私の知らない人も招待してたみたいだけど、誰なのかは教えてくれなかった。
そしていよいよやってきた、結婚式当日。
「……はぁ…」
とにかく緊張してる。
昨日も全然眠れなかったし。
そんな私を見て夕里は車を運転しながら笑ってる。
「…李すごく緊張してるね?」
「だって結婚式だよ!?
人生の大イベントだもの、緊張するよ!
そういう夕里はどうなの?」
からかわれてるようでイラッとした私は、夕里を睨んだ。
でも夕里は相変わらずヘラヘラして、「俺ももちろん緊張してるよ」なんて嘘っぽく言ってくる。
なんで夕里はこんなにも余裕なんだろう。
それになんかいつもより楽しそうだし。
後ろに乗ってる嘉子は朝早いせいか眠ってる。
夕里にからかわれていると、結婚式場に到着。
車を停めて式場に入ると、雪菜ちゃんやプランナーの方々がお出迎えしてくれた。
「…李ちゃん、今日はおめでとう!
これから新郎とは別室で化粧と準備があるから!さ、行くよ!」
「えぇ!ちょ、雪菜ちゃん押さないでって……!」
雪菜ちゃんに背中を押されて夕里の横を通り過ぎる。
その時に夕里と雪菜ちゃんが何やらアイコンタクトをしたようだったけど……
何だったんだろう……