死んでしまった青い鳥

体温がさーっと急降下していく。

同時に汗がぶあっと出てくるのを感じた。

まさか、気づかれた? 

青山くんがこっちを見てて、そこに私が目を向けたから視線があったわけで。

つまり青山くんは私を見てたってことで。


なんで?


私だと気づいたからというのが一番有力候補かつ現実味があるけど

できればそうでないことを願いたい。

たまたま手持ちぶさたでこっち見てただけかもしれないし。

うん! だいじょうぶ! セーフ!!

と一人で自己暗示をかけながら営業スマイルをふりまきつつ口も動かす。


次に見たときには青山くんはもうこちらを見ていなかった。





……やっぱり考えすぎか。

< 3 / 18 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop