死んでしまった青い鳥




翌日。

「おっはよー!」

「………………」

屍が転がっていた。私の席の前に。

「おはよー、美緒」

「今日はもう営業終了です……」

「なに言ってんの。まだ開店したばかりだよ」

机につっぷしているのは友達の美緒。フルネームは桑島美緒。

これでも中学からの腐れ縁で私の親友兼悪友だ。

その美緒はあふれだす負のオーラで朝のすがすがしい空気をみごとに台無しにしている。

まぁ、理由はわかっているんだけど。

「だいじょうぶだよ美緒。私達まだ10代なんだから!むしろこれからが本番でしょ!」

「しーちゃんって痛いところを確実に選んでぶっ刺してくるよね……」

屍を切り刻みながら、私は自分の席につく。

ちなみにしーちゃんというのは私の本名の水野栞からきている。

それはさておき。

赤点をとったら相手を大笑いする、テストの時に消しゴムをぷっちょとすりかえる。

それが私達の友情だ。

あえて痛いところを選んで皮肉って笑い話にできるぐらいには私達は仲がいい。



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