死んでしまった青い鳥

「ええ~? なにちょっとラブレター? おじさんに見せてみなよー」

何を誤解したのか、急ににやにや顔になって手を伸ばしてくる。

まずい。これは非常にまずい。

さらなる誤解を招くのは必至。

しかもこのメモ用紙の内容に関してはある意味誤解じゃないし!

「ちょっとたんま! これ以上はプライバシーの侵害だから! 法律違反で逮捕するよ!」

「あんたに何の権限があるっていうの……」

必死に抵抗すると、未練顔ではあったけれど諦めてくれた。

このへん、美緒は潔い。

理由がわからなくても、相手が嫌ならまぁいいか、で納得してくれる。

イキな女なのだ。

それはともかく、心の中で美緒に謝りながら、文面に再度目を走らせる。


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