しわくちゃになったら、会いに行きます。
だって、あたしを見てくれないんだもの。
あたし、こんなに彰太くんを好きになってるのに。
彼は、バスケットの話しかしない。
それが、無性に悔しかった。
「バスケットゴール、揺れてなかったね」
話を遮るように呟くと、彰太くんはピタリと動きを止める。
そして、見上げるようにあたしを見やって、声を投げる。
「……いつから、気付いてたの?」
紡がれた言葉は、少し掠れていた。