しわくちゃになったら、会いに行きます。


 彰太くんの瞳が揺れている。


 あぁ、動揺してるんだ。


 あたしはそれを理解しながら、ブランコを小さく揺らす。




 「昨日、入学式の時」




 あたしの言葉に、えっ、と声を上げる。


 予想外の答えだったのかな。


 お兄ちゃんに再三聞かされていたファレノプシスソルジャーの話をすると、


 妙に納得したように頷く。




 「そんな風に話してくれてたんだ」


< 62 / 211 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop