しわくちゃになったら、会いに行きます。


 お姉ちゃんの棘がある言葉に、今度はお兄ちゃんがムッとする。




 「またそれかよ。俺がどう過ごそうと勝手だろうが。ていうか、金かけてまで大学に行って何が楽しい。高卒でも行けるとこくらい――」




 バンッ。


 いい加減、あったまに来た。


 あたしは、勢いよくテーブルを叩いて、立ち上がった。


 喧嘩したらお金とか、学力とか。


 そんなの関係ないじゃない。今のままで充分じゃない!


 ビックリしている二人をキッと睨みつけて、部屋に逃げる。


 両脇で喧嘩される身にもなってよね!


 あたしはここぞとばかりに、部屋のドアを思い切り閉めた。


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