しわくちゃになったら、会いに行きます。
「俺たち、母さんが死ぬ前に、『朱里を頼むね』って言われてさ。
その義務感というか、責任を果たさなくちゃって。躍起になってた。
お前の顔見て、母さんも同じように怒るんだろうなって思ったら、すげー居たたまれなくて」
お兄ちゃんは、あたしの頭をガシガシと乱暴に撫でて、軽快に笑った。
なんだかその表情に、涙が込み上げてくる。
寂しい、会いたい。
そんな思いは、お兄ちゃんもお姉ちゃんも一緒なんだ。
なんとなく、そんな気がした。
「……ごめんなさい」