しわくちゃになったら、会いに行きます。
「いや、まぁ、その……なんだ。そういうの、俺詳しくなくてさ。
ほら、暇さえあったらバスケットしてるし、恋愛には、疎くて」
生やしてもない髭をさするように顎に手を当てて、お兄ちゃんは視線を逸らす。
やっぱりか。
まぁ、そうだろうとは思ったけどね。
お姉ちゃんは……もっと無理そう。
あんなに堅いのに、恋がどうとか語られるとあたしが混乱しそう。
「……モテると思うんだけどな」
呟いた言葉は、お兄ちゃんには届いてないようで。