涙空

光輝く、とき。

やっと私の涙が止まった時、立花はちょっと待ってろと言って、図書館を出て行った。



しばらくして、立花は手に濡れたハンカチを持って戻ってきた。



そしてー



「・・・っ・・・‼︎」



立花は私の頤に手をあて、目元をハンカチで冷やした。



なんだ。びっくりした。



ほっとしている自分に内心苦笑する。



する訳ないじゃん。



キスとか、コイツがする訳ないじゃん。



ていうか、するにしても私じゃないでしょ。



好きな子とでしょ。



私の思考回路がぐるぐる回っている間も、立花は私の目元を冷やし続けてくれていた。



くそ。




今日は借りをつくってばっかりだ。



でも、今日は初めての立花の優しさに甘えることにした。


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