I LOVE YOU
I LOVE YOU(壁ドン企画)
ひゅうるりと、凍てる朔風が肌を刺す。
車を降りる。
粉雪が舞っている。
首筋を通り抜ける風に、マフラーを口元まで引き上げ、家まで歩く。
駐車場から、そう遠くない距離なのに、何故かひどく遠く感じる。
「お別れは言ったのか?」
「……うん」
凛の表情が固まる。
「まだ実感がないの」
凛が低く、ポツリと呟く。
「あぁ」
それは俺も同じだと言う気持ちを込めて、短く頷く。
毎日、顔を合わせていた同僚が亡くなった。
仕事のミスを悔いての自殺だったらしい。
葬儀の帰りだったからかもしれない。
虚しさと寂しさで、足取りが重い。
心の寒さも手伝ってか、寒さがひどく身に染みる。
車を降りる。
粉雪が舞っている。
首筋を通り抜ける風に、マフラーを口元まで引き上げ、家まで歩く。
駐車場から、そう遠くない距離なのに、何故かひどく遠く感じる。
「お別れは言ったのか?」
「……うん」
凛の表情が固まる。
「まだ実感がないの」
凛が低く、ポツリと呟く。
「あぁ」
それは俺も同じだと言う気持ちを込めて、短く頷く。
毎日、顔を合わせていた同僚が亡くなった。
仕事のミスを悔いての自殺だったらしい。
葬儀の帰りだったからかもしれない。
虚しさと寂しさで、足取りが重い。
心の寒さも手伝ってか、寒さがひどく身に染みる。
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