あなたから、kiss
気づいたら、そこは……
自宅マンションの、ソファーの上だった。
目覚めて直ぐに、口元に手をやっている自分に…気づく。
「……………?」
何かが。
唇に触れた感触が…残っている。
僅かながらに熱を帯びているのに。その理由が…分からない。
「なんか……、いい匂い?」
お腹が、ぐうー…ッと音を立てて。
その匂いに誘われるようにして…キッチンの方へと…歩いて行く。
久々に見る…小鍋が、クッキングヒーターの上に置かれていた。
くんくんと…、鼻を鳴らす。
いい匂いは、コレだ。
鍋はまだ温かくて…、蓋を開けたそこには、オニオンと人参のスープが入っていた。
「…………?………は?」