天体観測の夜は月に願いを…
告白
祈織「今度泣きたくたったら僕の所へおいで。」
耳元で囁く声が心地いい。
私が落ち着くと先輩は親指で涙をぬぐい、今度は手を私の両肩に
置くと少し体を離す。
私の目を真っすぐ見つめると祈織先輩は、聞いたこともない
甘い声で話し始める。
祈織「君が弱っているのに付け込むのは卑怯かもしれない、でも
今言わないと二度と言うチャンスが来ないかもしれない。
・・・・・相原さん。
君が好きだ。」
美咲「えっ!」
今、好きって聞こえた。
先輩が私を好き?
まさか本当に。
あまりの衝撃、私は先輩を見つめたまま声が出ない。
祈織「……さん?相原さん!聞いてる?
君の事が好きなんだ。
もし、僕のことが嫌いでなかったら、付き合って欲しい。」
先輩の切なそうに揺れる瞳がそこにある。
先輩もこんな顔するんだ。初めて見る彼の表情に見入って
しまいそう。