天体観測の夜は月に願いを… 

 ちゃんと返事しないと。

 私の気持ち・・・。

 先輩に憧れていたけど、どうせ片想いのままだと告白なんて

考えたことも無かった。ずっと先輩を見ていた。

 その先輩が今、手を伸ばすと直ぐ届く所に居って私を好きだと

言ってくれている。

返事は一つしかない。


美咲「私も先輩のこと好きです。」


赤くなり俯いてしまう。


祈織「本当に!嬉しいよ。」


 今度はさっきと違い強くキュッと抱きしめられた。


祈織「好きだ。好きだ。」


先輩が何度も言い聞かせるように言う。

私は、ただ何度の頷いた。彼の腕の中で。

それからアパートまでの道はフワフワと夢見心地で、先輩と

つないだ手の暑さがこれが現実と判らせる。


美咲「アパート、ここです。」


私は目の前の新築アパートをを指差す。


祈織「えっ、・・・ここ?」

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