天体観測の夜は月に願いを… 

聡「答えてください。好きなんです。」

美咲「…ごめんなさい。私…好きな人がいるの。今付き合ってる。
   だから…聡の気持ちに答えられない。」


彼は私に近づくと肩を掴んだ。


聡「戸塚先輩ですか?違いますよね。それは誰ですか?
  本当はそんな人、居ないんでしょう。」


彼の目を見たま、左右に首を振る。


聡「僕じゃダメなのか?……どうして……。」


私の肩においた手に力が入り、そのまま壁に押し付けられた。


聡「いやだ!・・・・心は後でいい・・。
  僕を見てください。」


そう耳元で呟くと耳に口づけて、そのまま首へと熱い息が降りていく。


美咲「さ、聡くん、お願い止めて…。離して。」


手、動かない。体も壁と聡くんの間にはさまれている。

ぴったりと体が密着して、ビクともしない。

普段、仔犬のような彼とは別人のように厳しい表情、荒い息遣いと

首筋を這う熱い唇。怖い。



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