天体観測の夜は月に願いを… 

美咲「うっ、うっ、祈織、祈織、怖かった。うぇっ……」

祈織「美咲、大丈夫、大丈夫。」


溢れ出す涙、彼の服を掴み声を上げて泣いた。

祈織は背中や頭をあやす様に撫でる。

しばらくして、ヒクッヒクッというシャクリ上げが小さくなると

目尻にそっとキスしてから立ち上がる。

彼は私の頭をもう一度撫でるとポケットからスマホを取り出すと

電話をかけ始めた。


祈織「克行?祈織だけど。…うん、そう美咲と下で会った。
   ついでに差し入れに飲み物買ってくる。
   ……ああ美咲借りるから。
   次の計測、うん体育館の……。美咲の……ああ。
   代わりに誰か頼みたい。……じゃあ、よろしく。」


電話を切ると私の頭をクシャクシャと撫でた。


祈織「コンビニ行くよ。その前に顔、洗っとく?」

美咲「うん、洗いたい。」


近くの水飲み場で顔を洗う。

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