天体観測の夜は月に願いを…
観測 4
*** 戸塚side ***
『誠』って、お前は・・・・。
今更、それはないだろう美咲……。
俺は、お前が好きなんだ。
幼い頃から近所で一緒に遊んだ可愛い女の子。
側に居るのが当り前で、いつまでも変わらない事だと思っていた。
俺の大事な『美咲』・・・・
それなのに俺は、お前を守れなかった。
日を追うごとに陰湿になる嫌がらせ、それなのにお前は俺を責めない。
結局俺は守るために離れることを選んだ。
・・・でも、それは間違いだった・・・・
離れても、お前のことを何時も探す俺がいる。
お前のことを守れもしないのに、独占したい自分。
遠くから見守るだけの日々。段々キレイに成っていくお前。
もう限界だった。
高校はお前と同じところに決めた。
地学部に入ることを知り同じ部に入部した。