天体観測の夜は月に願いを…
下に降りていくと祈織はまだ来ていなかった。
部屋には居なかったみたいだけど……?
そこへ車がスーっと止まり、降りてきたのは…祈織!!
ドアを開け「乗って」と助手席に私を乗せると車を出した。
美咲「あ、あの~祈織。車どうしたの?」
祈織「うん、買った。」
さらっと答えて彼は横目で私を見ると微笑んで。
祈織「親に買って貰ったんじゃないよ。ちゃんと貯金とアルバイト
で買った。これで美咲といつでも出かけられるし、迎えにも行ける。
買い物だって楽になる。
昨日納車されたばかりなんだ。美咲が初めての同乗者だよ。」
美咲「もしかして私のために?」
祈織「美咲のためでもあるけど、自分でも欲しいと思っていてから。
そんな困った顔しないで、迷惑だった?
僕は美咲と出かける機会が増えて嬉しいと思っていたんだけど…。」
美咲「迷惑じゃない!嬉しい。」