天体観測の夜は月に願いを…
どれくらい時間が経ったのだろう。
祈織から与えられる物が痛みから快感に変わり、その後どこで
眠りに落ちたのか記憶にない。
目を開けると暗い部屋の中、私の横たわるすぐ横でベットに
腰を下ろし窓の外を眺める祈織が月明かりの照らされている。
何を見ているの?
とても静かだけど厳しい顔。私を見ていないと彼は時々こんな
顔をする。暗く飲み込まれそうな瞳。
何を考えているの?
彼の背中にそっと手を伸ばすと、ぴくっとして振り返り私を
見ると微笑んだ。
祈織「目、覚めたの?」
祈織は向きを変えベットに座り直すと私の頬を愛おしそうに撫でる。
私は祈織に向かって両手を広げると彼はクスッと笑い私の横に
体を滑り込ませた。
同じ布団の中お互いを確かめ合うように何度も肌を重ねた。