天体観測の夜は月に願いを…
美咲の気持ちを切り替えさせる為に向かったコンビニの店内で
美咲が振り返ったとき、校内では暗くて見えなかった彼女の首筋に
紅い花びらが…。(くっそ!三上)
まだ自分でさえ美咲に花を印す事をしていなかったのに、怒りと
嫉妬で握り締めた拳が震えた。
ただならぬ様子を感じ取ったのか美咲が不安そうに見つめるので
ハッとした。
怖い目にあったばかりの彼女を不安にさせてどうするんだ僕は…。
地学室に戻る前に空き教室で彼女にキスをした。
首筋の三上の痕を消すように僕の花を咲かせる。鎖骨の上にも。
思っていたよりも美咲は甘く反応していた。拒否されなくて安堵する。
これは自分が咲かせた花だ!けして三上の花じゃない。
地学室に入るときもワザと手をつないだまま入る。
皆の視線が集まる三上も二人を交互に見たあと顔を伏せた。
(帰らなかったのか)そうだ三上、美咲は僕の物。