恋は涙とあまのじゃく
駅への道を急ぎながら、昨夜のことを色々考えていた。
ああもっと早く寝ておけばよかった、
って思っても、
君と話が出来て嬉しいって気持ちが真っ先に出て、どうしようもなく顔がゆるむ。
私はおしゃべりするのが好きだから、誰とでも楽しいんだよ。
『君と』、話せたからってわけじゃなく。
知らぬ間に、心の中で自分に言い聞かせていた――――
どうしてだろう。
もう私はこの時から―――
自分の気持ちに、気付いていたのかもしれない。