それでも僕は君を離さない
奈々は床に伸びてしまった。

抱き上げてベッドに寝かせた。

俺は思った。

何かある。

坂下がコンタクトしてきたのだろうか。

それとも違う男か。

もしくは女か。

あり得なくはない。

奈々をランチに誘うあの二人だ。

俺が彼女たちと飲みに行った時は

特に違和感はなかったが

カフェテリアで奈々といるのが

最近多いように思えた。

要注意だ。

坂下はどうだろうか。

気持ちの持って行き場がないことで

彼女をあきらめ切れずにいるのだろう。

他に心当たりがないが

本人が泥酔状態では聞くこともできなかった。

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