それでも僕は君を離さない
「何もないなら大丈夫だろ?」

「強引だと思いますけど。」

「僕だと不服だから?僕のどこが気に入らないのかはっきり言ってくれないか?」

「そうではなくて。」私は口ごもった。

しかも私は彼のきれいな手にまたもや見とれていて

頭の中のゴチャゴチャと胸の奥のドキドキ音とが入り混じり

返答するだけで精一杯だった。

「とにかく僕と付き合うことに異論ないと思っていい?」

「わかりました。」

私がどんなに平凡以下な女かをわかってもらうしかないと思った。

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