それでも僕は君を離さない
「奈々?」

突然耳元で名前を呼ばれて

私は固まった。

「何を考えてる?」

この人、私が今いろいろ考え事をしていると

どうしてわかったのかしら?

「君が無言でいる時は何かを懸命に考えているからだと僕にはすぐわかるよ。」

私は驚いた。

「黙ったままですみません。」

「気にしないでいいよ。君は普段の君でいてくれればいいし、僕の前で無理しなくていい。」

「はい。」私は小さく答えた。

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