それでも僕は君を離さない
土曜日の朝、透吾さんからメールが来た。

私は夜会うことに少し戸惑いがあった。

出勤していつものように資材室にいたら彼が来た。

「おはよう。」

「おはようございます。」

「何?何か思うものがあるなら遠慮しないで言ってくれないか?」

「大丈夫です。」

「僕はいつも君を知っていたい。こんな風な言い方だと戸惑うかな?」

「夜会った時に話します。」

「わかった。」

私は思った。

透吾さんとは永遠に恋愛関係を持てないのだと。

理系の負の部分だとも思った。

研究には熱烈に取り組めるけれど

恋愛には冷めていた。

笹尾先輩の時もそうだった。

研究チームの延長線上のような関係で無味乾燥していた。

私には誰かに恋をする感情がないのかもしれない。

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