それでも僕は君を離さない
ε.ラボのオフィスで
「おはよう。」

業務部の内田主任が資材室に見えることはクレームがあることを意味していた。

「おはようございます。」

私は最近の資材管理に問題がなかったか頭の中ですばやく振り返った。

何もないはずだ。

主任の用件は何かしら?

「樋口さん、今週だけ午後はラボのオフィスのPCに資材データをアップしてラボ用の新しい発注リストを作成してくれないか?」

「私がですか?」

「急ぎで悪いが他にいなくてね。事務室の皆は新人につきっきりなんだ。」

私は今一番行きたくない部門がラボなんですけどと言いたかった。

「わかりました。今週の午後だけですね?」

「今日から頼むよ。じゃ。」

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