Secret Rose
一通り話し終えて、少しだけ無言が続いた。
TVにはニュースが流れている。
2人とも目はTVに釘付けだった。
特別変わったことは報道されているわけではなかった。
ニュースを見ているわけではない。次の話題を探していた。この空虚な時間が気まずく感じた。
茜が何か思い出したように、少し目を見開いた。
「なー、先生?」
「ん?!」
担任は何を言われるのか、ドキッとした。
「この前、だいぶ前やけど、会ったやん?店で」
「あー・・・、そんなこともあったな」
「女将さん・・・」
「え?」
「先生のこと“君付け”やった」
「まぁな・・・」
「先生はさぁ・・・何で親が離婚したときに、父親に付いたん?」
「“何で”でもや(笑)」
「ふーん」
「女将さんから何か聞いたんか?」
「ううん、別に何も聞いてないけど。なんとなく、聞いてみたかっただけ」
「離婚ってな・・・」
「んー?」
「父親について行くか、母親について行くか、普通聞かれそうやん?」
「うん・・・」
「俺、聞かれへんかってんやん(笑)」
「えー?!(笑)」
「まぁ俺は今教師してるけど、そのうち花道の方も継がなあかんし」
「ふーん」
「離婚した理由知ってるか?」
「え、お師匠さんの浮・・気・・・?」
「それもあるけどな(笑)」
「“も”って、他にも理由あるん?」
TVにはニュースが流れている。
2人とも目はTVに釘付けだった。
特別変わったことは報道されているわけではなかった。
ニュースを見ているわけではない。次の話題を探していた。この空虚な時間が気まずく感じた。
茜が何か思い出したように、少し目を見開いた。
「なー、先生?」
「ん?!」
担任は何を言われるのか、ドキッとした。
「この前、だいぶ前やけど、会ったやん?店で」
「あー・・・、そんなこともあったな」
「女将さん・・・」
「え?」
「先生のこと“君付け”やった」
「まぁな・・・」
「先生はさぁ・・・何で親が離婚したときに、父親に付いたん?」
「“何で”でもや(笑)」
「ふーん」
「女将さんから何か聞いたんか?」
「ううん、別に何も聞いてないけど。なんとなく、聞いてみたかっただけ」
「離婚ってな・・・」
「んー?」
「父親について行くか、母親について行くか、普通聞かれそうやん?」
「うん・・・」
「俺、聞かれへんかってんやん(笑)」
「えー?!(笑)」
「まぁ俺は今教師してるけど、そのうち花道の方も継がなあかんし」
「ふーん」
「離婚した理由知ってるか?」
「え、お師匠さんの浮・・気・・・?」
「それもあるけどな(笑)」
「“も”って、他にも理由あるん?」