Secret Rose
残念ながら、唯一の楽しみだった食事が、虫垂炎のおかげで制限されてしまった。
ここまで私を苦しめる虫垂炎とは、いったい何者なんだ・・・。当然曲者以外のなんでもない。

でも、落ち込んではいけない!これも新手のダイエットだと思えばいいんだ。
よーちゃんに習って、発想の転換をしてみた。気休めかもしれないが、何事も気の持ちようだ。

「ご飯食べれたー?あら、全部食べたなー。元気になった?」

「うん!何か、よーちゃんにカツ入れてもらったら気合入った!」

「ほら良かったわ(笑) はい、お薬」

「ありがとう、あたし後どれくらいで退院できる?」

「せやなー多めにみて2週間くらいかなぁ」

「そーか・・・」

「でも、茜ちゃんが『治そう、治そう』と思ったら早く治るわ」

「うん、ポジティブシンキングやんな!」

「せやで!(笑)」

「よーちゃん、あたし頑張るわ!」

「その意気や!でも無理はあかんで、まだ抜糸してへんねんから」

「へへっ(笑)」

「へへっ(笑)何か、茜ちゃんの笑い方可愛いなぁ、移るわ(笑)」

「それ誰かにも言われたような気がする」

「茜ちゃんは、わろてた方が絶対モテるで、もう一生わろとき(笑)」

「もー、陽子さん!(笑)」

「ほな、一仕事してくるわ。安静にしとくんやでー」

「はーい。またねー」
< 59 / 65 >

この作品をシェア

pagetop