Secret Rose
今日は今朝から調子に乗りすぎて少し疲れた。お昼まで二度寝だ。


コンコンッ

扉がノックされて、父と母が一緒にお見舞いに来た。

「茜ー?」

「んあー・・・あ、母さん」

「父さんも居てんでー(笑)」

「父さん!」

「大丈夫なん?」

「うん、平気」

「中村先生から聞いたで、留年しそうなんやろ?」

「うん、でもまだしてない!」

「お!茜は父さんに似て前向きやないかー!こりゃ将来はミュージシャンやな(笑)」

「はいはい」

「怒らへんのか?」

「音楽もいいかな~、とか思ってん」

「せやで!音楽はええで!」

「茜・・・」

母が心配そうな顔で見てくる。

「え?何?」

「あんた・・・学校辞めて歌手になるとか言わへんやろね・・・」

「まさか!ただ、『いいかな?』って言うただけやで!」

「ならいいけど・・・。母さん、高校は卒業して欲しいと思ってるから」

「頑張るよ、頑張って進級して、卒業して、ミュージシャンでも何でもなったろやないかい!」

「お!言うたなー、期待してるで!」

「うん」
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