歪んだ愛しさ故に
すでにくつろぎモードに入っている今、再び外に出るのは正直だるい。
けど疲れた体にアルコールは、あたしの体には必須で
だるいけど、再びコートを羽織り、外に出ることにした。
「さむ……」
外はやっぱり寒くて、
両手で自分の体を覆うようにしてコンビニを目指す。
歩いて5分の場所に行き慣れたコンビニはあって
お酒コーナーへ行くと、適当にビールを5本くらいカゴに入れた。
何かおつまみも買おう。
そう思って、すでに重たくなっているカゴを手にもちながら
おつまみコーナーへ移動したときだった……。
「………え…」
思わず、一瞬足が止まってしまう。
いやいや、まさか……。
あの人がこんなコンビニにいるわけない。
というか、まだ二次会に行っているはずだし……。
いや、だけど……
あれほどのまでのイケメンを
見間違うことはあるだろうか……。
あたしの目線の先にいたのは
上沢拓だった。