歪んだ愛しさ故に
 
すでにくつろぎモードに入っている今、再び外に出るのは正直だるい。

けど疲れた体にアルコールは、あたしの体には必須で
だるいけど、再びコートを羽織り、外に出ることにした。



「さむ……」


外はやっぱり寒くて、
両手で自分の体を覆うようにしてコンビニを目指す。


歩いて5分の場所に行き慣れたコンビニはあって
お酒コーナーへ行くと、適当にビールを5本くらいカゴに入れた。


何かおつまみも買おう。

そう思って、すでに重たくなっているカゴを手にもちながら
おつまみコーナーへ移動したときだった……。



「………え…」



思わず、一瞬足が止まってしまう。



いやいや、まさか……。
あの人がこんなコンビニにいるわけない。

というか、まだ二次会に行っているはずだし……。


いや、だけど……
あれほどのまでのイケメンを
見間違うことはあるだろうか……。



あたしの目線の先にいたのは



上沢拓だった。
 
< 15 / 287 >

この作品をシェア

pagetop