歪んだ愛しさ故に
「ん……ぁっ……」
近くにあった、ラブホテル。
部屋に入った瞬間、襲いかかってきたキスの嵐。
衣服を脱ぐのすらもどかしくて
全てを脱ぎ切らずにお互いを求めた。
「拓……た、くっ……」
「琴音っ……」
乱れた呼吸と、卑猥な音。
それだけが部屋の中に響き渡る。
あたしはもう、
狂っていた。
人生で初めてした恋に…
無我夢中で相手が欲しいというこの想いに……。
相手が自分を好きじゃないと分かっていても
この腕を離したくないと強く思った。