歪んだ愛しさ故に
「やっぱ、拓っていいよねー」
「あ?何いきなり」
情事が終わって、ソファーに座りながら煙草をふかしていると、
さっきまで淫らによじっていた女がシーツにくるまってそんなことを言いだした。
「今まで抱かれた男の中で、ナンバーワン」
「そんなの当たり前だろ」
「ふふっ。否定しないとこもスキ」
「はいはい」
「スキ」とか軽く言ってるけど
もちろん俺とこの女が、深い意味を持っているわけでもなくて、
「お前もなかなか」
「うわ、上から目線」
「上なんだよ」
「あ、こらっ……」
吹かしていた煙草を灰皿へと押し付けて
もう一度女を押し倒した。
「俺を誰だと思ってんの?」
「……拓、さまですね」
「そー」
くすくすと笑う女に、もう一度噛みつくようなキス。
そう。
俺は……
決して女に屈しない。