歪んだ愛しさ故に
「今回は……あたしがバカなだけで……。
懲りずに隙を見せちゃったから、キスなんかされて……。
だからどうにかして、玲子さんに気づかれないようあの画像を抹消しようと思ってたんです。
でも……
途中から、そんなもの、どうでもよくなった。
健太が、玲子さんの彼氏であることが許せなかったんです。
それでつい、暴走してあんな……」
(……やっぱり納得いかない)
(何が?俺と寝るのが?)
(アンタが、玲子さんの彼氏でいることだよ!!)
「うん、聞こえた。
嬉しかったよ」
そう言って、玲子さんはニコリと微笑んだ。