歪んだ愛しさ故に
「暇つぶし対象?」
「上沢さんが、実は裏の顔があるってのは……玲子さんは感づいているんですよね」
「まあね」
「まさにその裏の顔で……。
最初は、あたしが素性を隠していることを面白がって、絡んできただけなんです。
あの人、人生完璧ですから。
玩具が欲しいんですよ。暇つぶしの。
あたしはただ、たまたまそれに選ばれてしまっただけで……」
あの日、あのコンビニで……
偶然居合わせてしまった夜。
そこから歯車が狂った。