歪んだ愛しさ故に
「どんなに完璧にしても、やっぱりおじさんたちにとっては、自分の本当の子供のほうが可愛くて……。
でもそれを理解出来なくて、もっともっと努力しなくちゃって思って、より完璧を自分に求めて……。
だけどいつしか、自分の心が壊れていくような気がした。
その時に……女というものを知った」
拓の口調は淡々としていて、
そのまま表情を崩さずに話し続けた。
***
中学2年になったころ、赴任してきた保健室の女教師。
ストレスからなのか、軽い胃痛を起こして保健室に行くと、そいつはいた。
『大丈夫?今、先生が診てあげるわね』
そう言って、微笑んだ顔は
今思うと完全に下心があった微笑みだった。
だけど当時、まだ何も知らなかった俺は、ただその女の言われるがままにされてて……。
気が付けば……
『ふふ、可愛い』
『……っ…はぁっ…』
この女に体を受け渡していた。