歪んだ愛しさ故に
最終章 素直な二人
「ねえ、どこに行くの?」
次の日、急に「出かけるぞ」と言われて、急遽外へ行くことに……。
でもいったい、行き先がどこなのか分からず、あたしはただ、拓に手を引かれたまま歩かされていた。
電車に乗って
都心方面へ。
そしてとある栄えた駅で降りると、拓はあたりをキョロキョロと見渡した。
「ここでいいか」
「え……」
そして連れてこられた場所は……
「ジュエリーショップ?」
全く想像していなかった、ジュエリーショップ。
拓は再びあたしの手を引くと、さっさと店の中へと入ってしまった。