歪んだ愛しさ故に
 
こんなことまで言われたら、怖いと感じるかもしれない。

不安を感じるほどの彼の独占欲は、並大抵では耐えられないかもしれない。


けど……



「じゃあ……

 あたしの世界は、拓だけだね」



くすくすと微笑んで、あたしの上に覆いかぶさる拓を見上げた。



「ああ。

 俺一人で、十分満足させてやるよ」



そう言って、その俺様な言葉ばかり吐く唇は
あたしの唇を捕え、言葉通りの余裕をなくすほどのキスを降らす。



「今日はベッドから離してやんないかも」

「……今日も、でしょ?」

「そうだな」



あたしと拓の間に

裏の顔も表の顔も……

眼鏡もヘアゴムも化粧もいらない。



必要なのは



お互いを求めあうカラダだけ―――。

 
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