歪んだ愛しさ故に
 
琴音の姿を見たとき

本当に心の底から、こいつを大事にしたいって思えた。


決して今までしてきた自分の過ちが消えるわけではないけど
自分の気持ちに正直になることを許された気がして……



「琴音……琴音っ……」



抱きしめて
うわ言のように彼女の名前を呼んだ。



肌に感じる彼女の温もり。

心が求める彼女の匂い。





「琴音……。


 お前が好きだ」





今ようやく

素直な気持ちを伝えられた。

 

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