歪んだ愛しさ故に
 
自然とドアに追いつめられる形になってしまい、見上げると悪戯に微笑む顔。

あたしよりも15cmくらいは高いと思われる身長。
悔しいけど見下ろされる。


「考えてくれた?」
「何をですか」
「俺と付き合うこと」
「だからそれはっ……」


声を荒げて否定しようとすると、
スッとかけていた眼鏡を外されてしまった。


眼鏡という一枚の壁があって通してみてた顔は
それをなくして、急に恥じらいが生まれる。



「やっぱりな。

 明るい場所で見ても、綺麗な顔してんじゃん」


「…っ」



ストレートに言われた言葉。

不覚にもドキッとしてしまった。

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