歪んだ愛しさ故に
 
「上沢さん」

「ん?」

「言っておくけど
 あたしはつまらない女ですよ」

「へー」


おそらく彼は
あたしが何も知らない無知な女だと思っている。


経験もなく
男を知らない。

そんな女を、
自分の手のひらで転がし、
散々弄んで捨てるのが彼の流儀だ。


けど……




「…っ!?」





再び彼の襟元のシャツを掴むと

最低な言葉ばかり吐くその唇に、自分のものを押し当てた。

 
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